選定理由 |
既知のすべての生息地で生息条件が著しく悪化しており、個体数が危機的水準まで減少している。 |
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形態の特徴 |
翅の長さ30mm程で、基部と結節に特異な斑紋がある。体型はずんぐりとしており毛深いのが特徴である。 |
生息環境 |
低地や丘陵地のヨシなど抽水植物の繁茂する富栄養型の池沼や、水郷地帯のヨシやマコモが繁茂した水路などに生息する。 |
生態 |
成虫は4〜6月に見られるが、発生した水域を離れることはない。成熟した雄は水辺の抽水植物の先などに止まって縄張りを形成する。 |
分布状況 |
東北地方南部より南の本州と四国、九州、対馬に局地的に分布するが、東海地方では消滅しているものと思われる。朝鮮半島、中国に分布する。県内では美濃地方で確認記録があるが、1989年以降生息が確認されていない。 |
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減少要因 |
生息環境としてヨシやガマなどの抽水植物が繁茂した広い面積の水湿地が必要であるが、生息環境自体が人間の生産活動の活発な立地にあるため、ほとんど消失している。 |
保全対策 |
低地のヨシ原は可能な限り保全するよう配慮することが望ましい。また、ヨシ原は人工的に造成することも容易であるため、造成が可能な立地については環境創出を図ることも有効である。 |
特記事項 |
国内希少野生動物種。 |
参考文献 |
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