選定理由 |
過去に県内に生息したが、過去50年間の間に絶滅したと考えられる。 |
|
形態の特徴 |
翅を広げた大きさ40〜50mm前後の蝶である。翅の色は橙色で豹紋がある。後翅裏面の付け根付近には帯状の黄色の斑紋がある。 |
生息環境 |
かつては、山地帯の山麓部の乾燥した明るい草原に生息していた。幼虫は地面の枯葉の下や石の間で越冬していた。 |
生態 |
成虫は7月に出現し、各種の花で吸蜜する。雄は地面の湿った場所で吸水する。幼虫の食草はバラ科のワレモコウやオニシモツケである。 |
分布状況 |
北海道、本州に分布。国外ではユーラシア大陸の北部に広く分布。県内では飛騨地方の高山市高根町、同市朝日町、下呂市小坂町などに確認記録がある。 |
|
減少要因 |
生息地は栄養分に乏しく乾燥した立地にあり、かつては放牧地や茅場として草地が持続的に維持されていた。生活様式の変化に伴い利用価値がなくなって改変されたり、放置されて樹林化が進んだ。そのため生息地は急激に減少し、絶滅に至った。 |
保全対策 |
|
特記事項 |
|
参考文献 |
(1991)原色日本蝶類図鑑:保育社 |