選定理由 |
生息環境などから絶滅の危険性が高いと判断されるが、現状についての情報が不足している。 |
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形態の特徴 |
全長17cmでスズメ位の大きさである。雄は体全体が灰色味のある黒色で、雌は全身が淡い褐色をしており、腹部に茶褐色の縦班がある。 |
生息環境 |
丘陵帯から亜高山帯下部のブナなどの落葉広葉樹林や針葉樹林などで林床にササ類が密生した林に見られる。 |
生態 |
留鳥。繁殖期は6〜7月頃である。低木やササの低い枝の上に、枯れ草や小枝などで椀状の巣を作る。越冬期は暖地の丘陵地に見られ、常緑広葉樹林やスギの植林で林床にアオキなどが茂った暗い林を好む。草の実などをついばむ。 |
分布状況 |
北海道、本州、四国、九州に分布する。国外ではサハリンとカムチャッカ半島の一部に分布する。県内では白山(白川村)では繁殖しているものと思われる。また、揖斐川町でも囀りが確認されているが、県内の繁殖状況はよく分かっていない。 |
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危険要因 |
局地的に分布していることにあわせ、本種の生息地での調査が県内で十分行われておらず、生息状況が分かっていない。このため、開発行為にあたっては十分な調査を行わないと、繁殖地に悪影響を与える可能性がある。 |
保全対策 |
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特記事項 |
御嵩町指定希少野生生物。 |
参考文献 |
- 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
- 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
- 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)
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