選定理由 |
生息環境などから絶滅の危険性が高いと判断されるが、現状についての情報が不足している。 |
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形態の特徴 |
全長14cmでスズメより小さい。背は褐色で白斑があり、腹部は白い。木の幹にそっくりな色で見つけにくい。嘴は細長く下へ湾曲している。体毛は、雌雄同色である。 |
生息環境 |
山地帯上部から亜高山帯の針葉樹の多い林に好んで生活している。北海道では平地でも見られるが、やはり針葉樹が多い。 |
生態 |
留鳥。繁殖期以外は単独か、カラ類の群れに混じって行動する。冬もあまり低地に下りてこない。木の根元に止まって幹を上がりながら昆虫類やクモなどを捕食し、また木の根元に下りる行動を繰り返す。「チチチリリリ」と小さな声で鳴く。 |
分布状況 |
北海道から九州まで広く分布するが、西日本では少ない。国外ではヨーロッパからロシア南部に分布する。県内では、御岳山麓や高山市奥飛騨温泉郷平湯、白川村の白水湖付近で繁殖期に観察されているが、確実な繁殖記録はない。 |
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危険要因 |
本種は亜高山帯の山林に少数が生息しているだけで、繁殖期の生態は十分分かっていない。発見しにくい鳥なので調査は十分に行わないと、生息地に悪影響を与える可能性がある。 |
保全対策 |
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特記事項 |
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参考文献 |
- 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
- 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
- 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)
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