形態の特徴 |
全長27-30cmでハトより小さく日本で最小のタカ。雄の上面は青黒色で腹部は淡い橙色。雌は雄より上面は淡く、腹部には灰褐色の横班がある。雌は雄より大きい。 |
生息環境 |
丘陵帯から山地帯の樹林内に生息する。市街地の樹林の多い公園や寺社林で繁殖するものもある。 |
生態 |
夏鳥または留鳥。関東以西では少数が越冬するが、多くは東南アジアに渡る。林内の空間をすばやく飛んで、小鳥類や昆虫を捕食している。関東地方では公園で繁殖するものいる。9月下旬から11月にかけて渡りの個体が市街地でも観察される。 |
分布状況 |
北海道、本州、四国、九州に広く分布し繁殖するが、西日本では繁殖記録が少ない。県内では、2004年に加茂郡八百津町地内の山林で初めて繁殖が確認され、次の年も繁殖した。また、高山市内の山林でも繁殖が確認された。 |
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危険要因 |
当県では、東濃地域と飛騨地域において僅か3例の繁殖事例があるだけで、林内を飛翔するためその生態がよく分かっていない。このため、開発の際十分な調査を行わないと生息していてもそれを把握できず生息環境を悪化させる可能性がある。 |
保全対策 |
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特記事項 |
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参考文献 |
- 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
- 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
- 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)
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