形態の特徴 |
全長20cm前後のスズメより一回り大きい鳥である。体の背面は灰色で腹は白色で、尾が長く体全体がほっそりした感じに見える。雄の頭部が雌に比べて黒い。 |
生息環境 |
丘陵帯から山地帯下部の常緑広葉樹林、落葉広葉樹林に生息する。里山にあるような広葉樹二次林を好むようである。 |
生態 |
夏鳥。越冬地は東南アジアの島々である。4月頃に渡来し9月頃渡去する。繁殖期は5〜6月頃である。巣は高木上に樹皮や細枝などで作られる。餌は昆虫やクモ類である。樹林に生息するが、春・秋の渡り時期には市街地でも確認される場合がある。 |
分布状況 |
本州、四国では夏鳥として、九州、南西諸島では留鳥として分布する。県内では繁殖期に丘陵帯から山地帯下部に点在して確認記録があるが、毎年同じ場所で繁殖するとは限らない。 |
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減少要因 |
生息環境となる樹林の減少による。本種の生息場は丘陵帯から山地帯下部の常緑広葉樹林、落葉広葉樹林であるが、このような立地は人間の生産活動の活発な場所でもあり、環境の改変により減少傾向にあると思われる。 |
保全対策 |
本種の生息環境となるような広葉樹林は可能な限り保全するよう配慮が望まれる。 |
特記事項 |
御嵩町指定希少野生生物。 |
参考文献 |
- 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
- 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
- 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)
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