形態の特徴 |
体は50cm位であるが、雄の尾が長く全長で1mを超える。雄は全体が赤褐色で頭から頸は赤味が強い。金属光沢がある。雌は全体が淡褐色でキジの雌に似る。 |
生息環境 |
丘陵帯から山地帯の樹林内に広く分布し、繁殖している。暗い林を好む。積雪の多い場所では低地に下りて生活する。 |
生態 |
留鳥。繁殖期は番いか一夫多妻で生活しており、非繁殖期には雌雄別々の群れでいることが多い。暗い林内を好み、早朝と夕方に主に植物の種子や芽を地上付近で採食する。雄は強く羽ばたいて「ドドド・・・」という音を出すことで縄張り宣言を行う。 |
分布状況 |
日本固有種で本州、四国、九州に分布する。県内では、丘陵帯から山地帯にかけて広く分布し、一年中見ることができる。飛騨市、高山市、下呂市の他、山県市や岐阜市でも繁殖していると考えられる。 |
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減少要因 |
繁殖地である丘陵帯から山地帯の森林が住宅や道路などの建設によって喪失している。本種は狩猟鳥であり、養殖されたものが放鳥されているにもかかわらず、狩猟統計によると近年は著しく減少している。 |
保全対策 |
生息状況を把握し、減少の著しい地域は休猟区にするなどの対策を行う。 |
特記事項 |
御嵩町指定希少野生生物。 |
参考文献 |
- 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
- 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
- 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)
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