選定理由 |
分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 |
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形態の特徴 |
全長60cm前後で、翼を広げた大きさが130cm前後のタカである。体の上面は茶褐色で腹面は灰白色である。雄は顔が灰青色で尾羽に太い横帯が2本ある。 |
生息環境 |
丘陵帯から山地帯の丘陵地から山地の樹林に生息し、落葉広葉樹林やアカマツ林などに多く見られる。 |
生態 |
夏鳥。越冬地は東南アジアの島々である。4月頃に渡来し10月頃渡去する。繁殖期は5〜8月頃である。コナラなどの落葉広葉樹やアカマツなどの針葉樹の樹上に枯れ枝を積み重ねて皿形の巣を作る。ハチ類を好んで食べる。渡りの時期には市街地上空でも見かけることがある。 |
分布状況 |
北海道、本州、四国、九州に渡来し、繁殖する。県内では、高山市、山県市、岐阜市、恵那市などに確実な繁殖記録がある他、郡上市や揖斐川町でも繁殖している可能性が高い。9月〜10月にかけて渡りの途中の個体が各地で観察される。 |
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減少要因 |
本種の繁殖地は、丘陵帯から山地帯の低山の樹林が多く、このような場所は道路や住宅が建設されたり、人間活動があったりして安定した繁殖活動ができなくなっている。 |
保全対策 |
生息環境が広域にわたる種であるため、本種の生息域で人為的行為を行う場合は、営巣環境などについて詳細な調査を行いその影響について十分把握した上で対策などを講ずることが望ましい。 |
特記事項 |
御嵩町指定希少野生生物。 |
参考文献 |
- 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
- 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
- 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)
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