形態の特徴 |
軟体は褐色でこうら部分と腹足面を除けば、全体に淡色の小斑紋に覆われる体長35mm程のなめくじ形陸産貝類である。体の1/3を占めるこうら部分から覗く頭部は黒い。こうら部分の後方は尾端まで著しい稜角になる。 |
生息環境 |
落葉林内の林床に生息する。石灰岩地域での確認例が多い。 |
生態 |
詳しい生態はわかっていないが、深山の尾根筋鞍部から下の道路脇の斜面に広がるコナラ林の落葉上で観察した。また、10月中旬、石灰岩地域の斜面下に生えるシャガやアカソなどの草の根元の落葉についている個体を確認した。 |
分布状況 |
山形県以南〜四国、九州にまで分布するが個体数は多くない。県内では飛騨市、高山市、郡上市、七宗町、山県市、本巣市、揖斐川町、垂井町、大垣市、関市で確認されている。 |
|
危険要因 |
樹林の伐採や石灰岩の採掘による生息地の乾燥化など、自然環境の急変が危険要因になる。 |
保全対策 |
|
特記事項 |
|
参考文献 |
- 早瀬・木村・後藤・天野・河辺・矢橋・守谷(2008)岐阜県揖斐川町春日における陸産貝類相調査.かきつばた、33:名古屋貝類談話会
- 東正雄(1982)原色日本陸産貝類図鑑
- (財)自然環境研究センター(2002)自然環境保全基礎調査生物多様性調査動物分布調査(陸産及び淡水産貝類)報告書
- 湊宏(1988)日本陸産貝類総目録
|