選定理由 |
生息地が限局されており危険性が高いと判断されるが、現状についての情報が乏しく判断できない。 |
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形態の特徴 |
殻径約3.5mmの小型の巻き貝で、殻は平たく、成長肋は強く、殻口は肥厚する。ムシオイガイ類としては珍しく、蓋は厚く石灰質で円形である。 |
生息環境 |
良く保全された自然度の高い林内の落葉の下の礫間など湿度の高い場所に潜んでいる。 |
生態 |
本種は和名だけが付けられたが未記載種である。したがって生態に関する知見はほとんどない。 |
分布状況 |
伊吹山系の石灰岩地を中心とした地域に分布することが判明している。非常に分布域が狭い種である可能性が高い。その他の地域での記録はない。 |
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危険要因 |
もともと個体数が少ない種である上に、好適な生息環境である自然度の高い森林も少なくなり、本種の生息できる環境自体が著しく狭められたと考えられる。 |
保全対策 |
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特記事項 |
伊吹山系から最初に産出が確認されたことにちなんで和名が付けられているが、新種としての記載はまだ行われていない。 |
参考文献 |
- 松本正雄(1989)イブキムシオイガイと仮称しているムシオイガイ科の一種について.かいなかま、22(4):12.阪神貝類談話会
- 早瀬善正ほか(2008)岐阜県揖斐川町春日における陸産貝類相調査.かきつばた、33:1-9.名古屋貝類談話会
- 早瀬善正ほか(2009)岐阜県揖斐川町野原谷および白倉谷における陸産貝類相調査.かきつばた、34:1-13.名古屋貝類談話会
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