| 形態の特徴 |
殻はやや細長く、高さ約35mmの陸産巻貝である。線条がある殻表の光沢はやや弱く、淡黄緑褐色で、殻の螺旋は11層半を数える。 |
| 生息環境 |
深山の沢筋や山岳地帯の川岸に沿った自然林の湿り気のある林床に生息する。石灰岩地に個体数が多い。 |
| 生態 |
詳しい生態はわかっていないが、倒木や落葉の下、石灰質の礫の隙間で見つかっている。 |
| 分布状況 |
本州中部から房総半島までの山岳地帯に局所的な分布をしている。西限が当県にあり、揖斐川町、本巣市、山県市、郡上市、白川村、飛騨市、高山市、恵那市に確認記録がある。 |
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| 減少要因 |
樹林の伐採などに伴う林床の乾燥化などによる生息環境の減少による。また、生息地が極めて限定している種であるため、貝類愛好家などによる過度の採集も減少要因になっている。 |
| 保全対策 |
樹林の伐採に際しては、残存林分の林床が乾燥化しないよう、林縁植生の早期回復を図り、可能な限り伐採箇所が極小となるよう配慮が望まれる。採集者のマナー向上のための啓発も欠かせない。 |
| 特記事項 |
模式産地が高山市(旧清見村地域）として、1901年にピルスブリーによって記載されている。 |
| 参考文献 |
- 東正雄（1982)原色日本陸産貝類図鑑
- 湊宏（1988)日本陸産貝類総目録
- (財）自然環境研究センター(2002)自然環境保全基礎調査生物多様性調査動物分布調査（陸産及び淡水産貝類）報告書
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