選定理由 |
既知の全ての生息地で生息条件が著しく悪化しており、個体数が危機的水準まで減少している。 |
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形態の特徴 |
殻の直径約19mmの陸産巻貝である。殻の色は黄褐色でやや青味がかっている。 |
生息環境 |
石灰岩地帯の林縁にある草地に生息する。山頂付近では、石灰岩地の風衝(ふうしょう)草原などに生息する。 |
生態 |
夏季の活動期には、空中湿度の高い草地のアザミなどの植物に付着して生活している。 |
分布状況 |
日本固有種。当県と滋賀県にまたがる伊吹山に固有の種で、伊吹山と周辺の山麓部に分布する。県内では揖斐川町春日と大垣市で確認記録がある。 |
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減少要因 |
生息場所が限定されており、生息地周辺の樹木の伐採や環境改変、農薬の散布等で消失しやすい。また、貝類愛好家による過度の採集も減少要因となる。 |
保全対策 |
生息地周辺の環境保全に努め、草木の伐採に際しては、草地が乾燥化しないようにする。また、貝類愛好家のマナー向上のための啓発が必要である。 |
特記事項 |
模式産地は伊吹山である。 |
参考文献 |
- 東正雄(1982)原色日本陸産貝類図鑑
- (財)自然環境研究センター(2002)自然環境保全基礎調査生物多様性調査動物分布調査(陸産及び淡水産貝類)報告書
- 湊宏(1988)日本陸産貝類総目録
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