選定理由 |
既知のすべての生息地で生息条件が著しく悪化しており、生息個体が再発見されていない。 |
|
形態の特徴 |
ごま粒大(2mm程)のうすく半透明で、円錐形の陸産巻貝である。表面の汚れがなければ、色は淡黄褐色である。 |
生息環境 |
石灰岩地帯に数多く点在する石灰洞のうち、気温や湿度の変化が少ない限られた一部の洞穴だけに生息している。 |
生態 |
石灰洞の光が届かない湿った壁面に多数生息しているのが確認されている。 |
分布状況 |
本州、四国、九州、沖縄諸島(与論島〜八重山諸島、南大東島、北大東島)に分布する。県内では美濃地方の山県市(旧美山町地域)、郡上市八幡町で記録されている。 |
|
減少要因 |
石灰洞周辺の除草、伐採による乾燥などの環境改変や、農薬の散布による死滅が考えられる。生息地が特殊な環境であるため、調査が進んでいない。 |
保全対策 |
石灰岩地帯に分布する石灰洞の調査を進め、洞穴とその周辺を含めた環境の保全に配慮する。 |
特記事項 |
|
参考文献 |
- 東正雄(1982)原色日本陸産貝類図鑑
- (財)自然環境研究センター(2002)自然環境保全基礎調査生物多様性調査動物分布調査(陸産及び淡水産貝類)報告書
- 波部忠重(1969)ちりぼたん、5(6):日本貝類学会
- 大垣内宏(1971)ちりぼたん、6(6):日本貝類学会
- 湊宏(1988)日本陸産貝類総目録
|