本文
久隅守景画農耕図屏風[くすみもりかげがのうこうずびょうぶ]
分類 | 重要文化財 |
---|---|
指定別 | 県 |
所在地 | 飛騨市神岡町西 |
所有者 | 大国寺 |
指定年月日 | 昭和35年3月30日 |
この耕作図は春の田植え前後の情景から、秋の収穫、冬の生活に至るまで、いそがしそうな田園風景を描いたもので、守景の最も得意のものだけに優作である。耕作している農民の動作、働く牛、犬、鳥、から山々、民家、松、柳など守景得意の果実である。そして、よく見ると、丸みのある山、岩、樹々、草など狩野派からきたものをよく消化したもので、いくらかは硬さが残っているが、軽妙なタッチは得意である。農村の風俗画としてもおもしろいが、下町の浮世絵風な方向へいかず、こうした生活を好んで描いたということは、守景がおそらく農家の生まれであったからだと思われる。
この他に2折1双の屏風がある。