形態の特徴 |
全長35cm前後でハトより一回り大きい。上面が茶褐色で頭部は青味のある黒色である。飛ぶと翼に黄土色と黒の模様が出る。体毛は、雌雄同色である。 |
生息環境 |
丘陵帯の池沼や川岸などでヨシやイネ科植物が茂った広い湿地に生息する。水田に囲まれたヨシ原でも見られる。 |
生態 |
夏鳥。多くは東南アジアに渡るが、本州中部以南では越冬する個体もある。繁殖期は5〜8月頃で、ヨシの繁茂した所に好んで営巣する。巣は周囲の茎や葉を折り曲げ束ねたもので皿形である。魚やカエルなどの他、ザリガニや昆虫も捕食する。 |
分布状況 |
北海道、本州、四国、九州などに渡来する。県内では、過去に池田町内で繁殖期に生息していた記録がある他、本巣市では若鳥も観察されている。現在、定期的な渡来地は確認されていない。 |
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減少要因 |
湖沼や河川のヨシの多い岸辺がコンクリート護岸化され、繁殖場となる広いヨシ原が減少している。また、越冬地である東南アジアの生息環境が悪化していることも考えられる。 |
保全対策 |
繁殖地となる広いヨシ原が保全されるような配慮が必要である。 |
特記事項 |
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参考文献 |
- 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
- 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
- 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)
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