形態の特徴 |
全長18cm前後でスズメより一回り大きい。頭部は青灰色で過眼線は黒い。背と尾は赤褐色で下面は白い。雌は雄に比べ全体に淡く、脇に褐色の横班がある。 |
生息環境 |
丘陵帯から山地帯の雑木林・果樹園・ゴルフ場などに生息し、高原では明るい林や林縁部に生息する。 |
生態 |
夏鳥。越冬地は東南アジアである。繁殖期は6〜7月頃である。アカマツなどの樹上や低木の茂みに営巣する。地上で昆虫、クモなどを捕らえ、樹上や電線に止まって尾を上下左右に振る動作は他のモズに似ている。 |
分布状況 |
本州中部以北に渡来するが繁殖地は局地的。県内では、1985年頃高山市の市街地や公園で数番いが繁殖していたが、2000年頃から生息が確認されなくなった。 |
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減少要因 |
本種の生息地である丘陵帯の里山が住宅地や道路建設などで開発され、繁殖場所が減少している。また、越冬地である東南アジアの生息環境が悪化していることも考えられる。 |
保全対策 |
繁殖地となる里山環境の保全に努めるとともに、開発する場合には営巣地となる疎林を残すようにする。 |
特記事項 |
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参考文献 |
- 「山渓ハンディ図鑑7日本の野鳥」(叶内拓哉・安部直哉・上田秀男、山と渓谷社、1998)
- 「日本の野鳥590」(真木広造・大西敏一、平凡社、2000)
- 「日本の鳥550山野の鳥・水辺の鳥」(山形則男・吉野俊幸、文一総合出版、2000)
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