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龍絵天井墨絵[りゅうえてんじょうすみえ]

分類 重要文化財
指定別
所在地 高山市上宝町長倉
所有者 桂峰寺
指定年月日 昭和44年8月5日

龍絵天井墨絵

 柱峰寺の雲龍は、高倉在靖筆の墨絵で、在靖は安政、文久の時代に生きた画家である。在靖は在中並びにその子在明について学んだ。父と共に名古屋に住み、山水を主として描き得意であった。
柱峰寺の龍は名古屋在住時代に飛騨に入り、高山市の神社やほか作品を描いたときのものである。画面の端に高倉在靖と著名をしている。この龍は構図は通様のものと同じであるが、細密描写の方で、とくに大きくうねった体部は細かい。本覚寺の太い筆で、胡粉を多く使い明暗を強く表現した画風に比べ、細密でリアルな描写である。寺院の天井画といえば、龍の絵が多いが、超現実的なしかも英雄主義的憧憬が、当時の人々の心を満たし喜ばせたものであろう。