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十六羅漢[じゅうろくらかん]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 中津川市付知町 |
所有者 | 寶心寺 |
指定年月日 | 昭和33年7月16日 |
県内には明兆作と伝える絵画はかなりの数にのぼっているが、明兆の真筆と信じられるものは1点も見あたらない。この宝心寺の十六羅漢も明兆の筆ではないと思われるが、明兆風の作品の中では、少なくとも県内においては最も優作である。その意味で興味深い作と思われる。
太い線をもって描き、濃厚な彩色を施しているしっかりした人物である。
元大阪府岸和田市池尻町真言宗久米田寺所蔵のもので、後に東京に移り、戦後、宝心寺什宝となったものである。明兆は兆殿司ともいい、京都東福寺の職にあったので、今日も東福寺には、最も多くの作品、しかも大作が遺されている。