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絹本墨画蘭石図[けんぽんぼくが・らんせきず]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 加茂郡八百津町八百津 |
所有者 | 大仙寺 |
指定年月日 | 昭和63年8月23日 |
我が国の水墨画の開祖、鉄舟の作品であり、出来栄えがよく、我が国の水墨画の初期を飾る貴重な作品である。掛幅で次の画讃が見られる。
岩間暖回
雪後花開
顔如籬菊
香並紅梅
画題「鐵舟」(白文方印)
画讃の文字は絹目がゆるんだ為に筆跡がはっきりしない部分もあるが鉄舟の自讃とみられ、印文も不鮮明ながら「鐵舟」と判読できる。画には落款、印章がないが、明らかに彼の筆になるもので、蘭葉を描く筆致は暢達し、筆の腹を大胆に使って描いた大石の表現にも大きな気分を盛り込んでいる。画幅の左右を切りつめ、絹布の絹目も多少荒い部分や損傷部分も認められるが全体的には当初の画趣は保持されている。
大仙寺が禅宗臨済宗の美濃の古刹であり、東陽英朝等高僧が出入りした関係と推測できる。