選定理由 |
分布域の一部において生息条件が悪化しており、種の存続への圧迫が強まっていると判断される。 |
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形態の特徴 |
頭胴長47〜77mm、体重3〜13g。尾が50mm前後で鼻先が突出している。体毛は背面が暗赤褐色、腹面は薄茶色である。アズミトガリネズミと似ているが頭骨が長い。 |
生息環境 |
亜高山帯から高山帯まで生息し、森林帯から草原の土中で生息が認められる。夜間は地表にも出てくる。 |
生態 |
落葉下の腐植層で生活し、地表にいる昆虫類やクモ類を捕食する。モグラのように地中に穴を掘ることはない。繁殖期は春〜秋であるが、生態の詳細は不明である。 |
分布状況 |
四国の山間地、中部地方以北に生息している。海外ではユーラシア大陸北部に生息している。県内では白川村、飛騨市神岡町、高山市上宝町、同市丹生川町などで確認されている。 |
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減少要因 |
本種の生息域は亜高山帯〜高山帯に限られ、県内での分布域は狭い。また、地表の腐植層で生活するため、生息環境は落葉が厚く堆積し、地表性昆虫類などの多い環境に限られる。 |
保全対策 |
昆虫類など餌生物となる小動物が豊富な林床の保全・創出に配慮することが望まれる。 |
特記事項 |
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参考文献 |
阿部永他(1994)日本の哺乳類:東海大学出版会 |