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農地の確保
農地の確保について
農地の確保とは、限られた農地の有効利用や農業を持続していく必要性があることから、担い手(農業経営者)に多くの農地を集め大規模な農業を経営してもらうことで、耕作放棄地を減少させ優良農地を守っていくものです。
そのためには、少人数の担い手により大きな面積の農業が行えるよう大区画ほ場整備を行う必要があります。
また、多様な農業の振興や土地利用率の向上を図るために必要な乾田化や、大型機械の導入を可能とする排水対策が不可欠となります。特に食糧自給率の向上品目である麦・大豆等畑作物の生産拡大を図るため、暗渠排水対策も実施します。
農地の現状
耕地面積の減少と耕作放棄地の増大
農業者の高齢化、後継者の不足により耕作放棄地が増加して有効に農地が使われていません。さらに、農村地域では混住化により農地転用が増加して農地が年々減少しています。
耕作放棄地(後継者不足により耕作が行われず、一面雑草が生えてしまった畑)
農地利用率の低迷
水田の排水不良(水はけが悪い)による畑作ができない状況。さらに農産物価格が低迷。小麦や大豆を作るには水はけが良くなければ作れません。
水田の水はけが悪いため水たまりができ、畑作物が作れない⇒お米しかできない
農業者意欲の減退(農業持続の危機)
担い手の経営安定のため、基盤条件の整備が必要です。
県民の意見
農家数も減少し、農業従事者も高齢化する中で、これからは農地の集約を図り、大規模化・効率化する政策が必要である。
担い手への集積が可能となる農地づくり
担い手とは、ある程度の規模以上で農業を営んでいる農業経営者(個人の農業者・農業生産法人・生産組織)を指します。(1
(1)担い手への育成、営農組織の強化のための生産条件の整備
農作業の省力化のためのほ場の大区画化をします。
大区画化されると、大型機械での作業が可能になり、少人数で広範囲の農業ができます。
地域で担い手さんを育てて、農地を集め作業を行ってもらえば、農業ができなくなった農家も安心でき担い手も農業で生計が立てられることができるようになります。
大区画のほ場を大型田植機で作業
(2)担い手の経営安定、農地の利用率向上のための排水対策
麦、大豆等畑作物の品質向上、増収及び作付けが可能となる暗渠排水、基幹排水路の整備をします。
暗渠排水とは、水田の下へ等間隔に穴あきパイプを入れて田面の排水を良くする工事です。(グランド等でも同じような排水対策がされています)
ほ場の排水不良を改善するため、暗渠排水工事を行っています(写真の機械は暗渠排水工事専用機械のトレンチャーです)