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絹本著色十五尊像[けんぽんちゃくしょく・じゅうごそんぞう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 郡上市八幡町柳町 |
所有者 | 安養寺 |
指定年月日 | 昭和41年2月8日 |
この十五尊像の画面の上部には浄土宗開祖源空、横川の恵心、安居院の聖覚、真宗開祖親鸞、本願寺二代目如信のほか、信空、西信、乗信の8人の坐像が描かれている。下部には聖徳太子の立像を中央にして、その左右に小野妹子、蘇我馬子、新羅人日羅、百済博士学可、阿佐太子、高麗僧恵雲の6人の臣が描かれている。聖徳太子の姿は太子服の上に法衣をつけ、柄香炉を持って立ったいわゆる孝養像となっている。
また、画面の中央部左右には讃銘が墨書された胡粉の色紙形が置かれており、それぞれの人物の傍には人物名が記されている。
像はいずれも極めて丹念に描かれ、截金[きりがね]彩色も行われていて、製作当時は色彩うるわしいものであったであろう。本紙は痛みが少なく優れた仏画といえる。札形及び色紙形の中の墨書銘は本願寺三代目覚如の筆という寺の伝承があるが確証はない。十五尊像の製作は室町時代初期と推察される。