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絹本著色白山三社本地仏図[けんぽんちゃくしょく・はくさんさんしゃほんちぶつず]

分類 重要文化財
指定別
所在地 美濃市上野
所有者 長蔵寺
指定年月日 昭和45年10月27日

絹本著色白山三社本地仏図

 この絵画は、画面上方に左から順に(キリーク)、(ヤキ)、(サ)の梵字があり、それぞれ、梵字の下に左から阿弥陀如来、十一面観音菩薩、聖観音菩薩と種子の順に尊容が描かれた珍しい仏画である。
像は、一般的な形態で、おのおの光背、台座等が描いてあり、色彩は洗練されている。
越前坂井郡豊原寺(白山神社)の什物で、永正13年(1516)2月の裏書きがある。
白山信仰は、霊亀2年(716)、泰澄大師が、持誦専念して十一面観音菩薩を拝したことに始まるといい、御前岳[ごぜんだけ]には、白山妙理大菩薩(白山比め神、(※漢字「め」=くちへんにひつじ)本地十一面観音菩薩)を奉祀し、大汝峯には、越南地大権現(大己貴命、本地阿弥陀如来)、別山には大行事小白山権現(大山祇命、本地聖観音菩薩)を祭祀し、これを白山三社権現という。白山三社本地仏図は、この三社本地仏を描いたものである。長蔵寺は、臨済宗であるが、かつては天台宗であった寺である。