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絹本著色真言八祖像[けんぽんちゃくしょく・しんごんはっそぞう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 本巣郡北方町大門 |
所有者 | 円鏡寺 |
指定年月日 | 昭和43年11月11日 |
真言宗の各寺院には弘法大師が唐においてその師恵果から受けてきた真言五祖像に、竜猛、竜智の2人を加え、弘法大師を加えた八祖像が盛んに描かれ、本図はこの八祖である。県内に八祖揃っているものは極めて少ない。
円鏡寺は八祖は県内では古い作である。一行(大慧禅師)は顔の左半分が脱落してしまっており、胡粉も湿気で荒れている。善無畏も躰全体の胡粉が剥落し眼、鼻、口などの明確さを失っている。竜智、不空も胡粉が落ち、描法は素朴である。弘法は顔から上部と中央部分がしみ出し、胡粉が湿気のために散乱している。
八祖は各々法衣を着け、高座に座し、全面に木履が揃えてあり、水瓶が置いてある構図で、弘法大師の師恵果阿闍梨のみ独尊像でなく、一人の童子を左側に立たせている。