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絹本著色善導大師像[けんぽんちゃくしょく・ぜんどうだいしぞう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 岐阜市西之荘 |
所有者 | 立政寺 |
指定年月日 | 昭和46年9月14日 |
この絵画は法衣をまとい合掌して椅子に腰掛けた善導大師を描いた掛け軸である。
善導大師は、中国唐時代貞観の頃、長安で浄土の教えを広めた高僧で、観経四帖疏[かんきょうしじょうしょ]などの名著がある。法然や親鸞は、その遺著の影響を受け浄土教相承の祖として帰依した。善導は徳が高く常に念仏する口の中から金色の仏が現れたという伝説がある。
この像は、その伝説により半ば開いた口から十躯の仏が上方に昇っていくところを描いている。像は流麗な線条で描かれ、賦彩は朱、緑、薄い群青となっており、柔らかく温雅な藤原仏画の趣がある。椅子は伝教大師など天台高僧の画像によく見られるもので黒色になっている。
寺伝によると善導大師の弟子法照少康筆となっており、制作時期は鎌倉初期と推定される。