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清水寺二天門[せいすいじにてんもん]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 富加町加治田 |
所有者 | 清水寺 |
指定年月日 | 昭和48年6月13日 |
清水寺は大同3年(808)坂上田村麻呂の開基と伝える。
二天門は桁行3間、梁間2間の入母屋造[いりもやづくり]に、2階を設けた望楼風の櫓門とでも称すべきであろうか。1階両脇後方の間に増長天、持国天の二天を安置していることから二天門の称が附せられたものと考えられる。建物は比較的簡素である。組物[くみもの]は三斗[みっと]、中備に板蟇股[いたかえるまた]、柱間に火燈窓[かとうまど]を備え、軒唐破風を設けるなど多彩で、建築年代は資料もなく明らかではないが、意匠的にみるべきものがある。現在桟瓦葺[さんかわらぶき]であるが構造的にみて当初は檜皮葺[ひわだぶき]か柿葺[こけらぶき]であったものと思われる。因みに本堂は寛文13年(1672)の再建という、堂の細部には桃山頃とみられる部材が使用されている。二天門もこの頃の建築とみるべきであろうか。