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横蔵寺三重塔[よこくらじさんじゅうのとう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 揖斐川町谷汲神原 |
所有者 | 横蔵寺 |
指定年月日 | 平成元年11月14日 |
この塔は塔の一般形式に従い、和様三手先[みてさき]で造られているが、背後の花頭窓[かとうまど]などに僅かな唐様[からよう]の導入があり、また尾垂木[おたるき]にも彫刻が施されている。上層の逓減率が少ないのも特徴で、ここでは見上げる形になり、形態的に安定して見える。
三間三重塔婆、檜皮葺[ひわだぶき]。各層に勾欄[こうらん]付きの縁がめぐらされている。組物[くみもの]は三手先であるが、初重と隅部の尾垂木には彫刻が施され、中備には蟇股[かえるまた]を置き、小天井と支輪[しりん]を設け、軒は二軒繁垂木[ふたのきしげたるき]となっている。正面および側面は中の間に板扉が入り、脇の間には連子[れんじ]窓が付くが、内側に無双が入っている。背面は中の間に花頭窓が入り、脇の間は板壁になる。年代は墨書などにより寛文3年(1663)の建立とみられる。