本文
令和5年度警察署協議会代表者の開催状況
令和5年度岐阜県警察署協議会代表者会議の開催について
1 開催日時
令和5年10月25日(水曜日)
午後2時00分から午後4時00分まで
2 開催場所
岐阜県警察本部 大会議室
3 出席者
各警察署協議会代表者
公安委員会委員長及び委員
警察本部長及び警察関係者
4 開催状況
(1) 開会式
公安委員会委員長挨拶
警察本部長挨拶
(2) 全体討議
討議事項 「警察署協議会委員の意見を反映した取組・改善事項について」
(※各警察署協議会委員からの要望・意見に対する警察署の取組について、警察署協議会代表者から発表)
岐阜南警察署
提言
タクシーの車内で、ニセ電話詐欺被害防止のための広報啓発活動はできないか。
取組
◆高齢者を対象に、「あなたにも かかってくる 詐欺の電話」と書かれたスイングポップを作成し、利用客の視界に入りやすい運転席後部の防犯板に設置
※イラストは警察職員がデザインしたもの
◆乗客の降車時に、運転手からニセ電話詐欺被害防止のメッセージ記載のポケットティッシュを配布
岐阜羽島警察署
提言
高齢者の詐欺被害を防止するため、銀行のATМに子どもの声で詐欺被害防止を呼び掛けるスピーカーを取り付けられないか。
取組
◆協議会委員と共に金融機関へ協力依頼を実施
◆録音機能付き防犯機器を購入し、管内のこども園にて詐欺被害防止を呼び掛ける園児の音声を録音
◆防犯機器はATМに設置され、利用者を感知すると「ちょっとまって」「きをつけてね」「だまされておかねをとられないでね」等を含む5つのセリフが自動的に流れるもの
多治見警察署
要望
多治見署が5月に行った在留外国人との座談会は、外国人との共生、受容、理解を深める良い活動である。
今後も多治見警察署の活動として積極的に取り組んでほしい。
※座談会
管内居住の外国人技能実習生に生活の困りごとや警察への意見・要望等を自由に話してもらい、犯罪の加害者、被害者にならないよう指導助言することを目的として実施したもの
取組
◆7月に、ベトナム人技能実習生に対する座談会を開催
◆8月に、ミャンマー人技能実習生に対する座談会を開催
◆座談会では、署員が「やさしい日本語」を使用した防犯講話やパトカー、白バイを展示
高山警察署
要望
外国人との文化の違いから「外国人観光客のマナーが悪い」と感じられるため、外国人観光客に対して交通安全やマナーについて情報発信をしてほしい。
取組
◆新穂高登山指導センターで、外国人登山者に対する注意・指導
軽装、無計画な弾丸登山を防止
◆外国語による迷惑駐車や交通違反防止のポスターを掲示
◆外国人観光客の所在不明事案等対策
高山市観光課と連携し、ツアー会社等に対してツアー参加者の氏名や連絡先、行程表を確実に配布するよう呼び掛けを実施
◆専門職員による外国人とのコミュニケーション支援
海津警察署
要望
児童の登下校の交通安全と、不審者に対する安全の確保に配慮してほしい。
サポート詐欺、あおり運転の対応策を教えてほしい。
取組
◆児童の登下校の安全の確保
本年も全国各地で発生した事故を受けて、管内小学校で緊急見守り活動 を実施
※海津署では児童が被害となる交通事故が発生した際に、遅滞なく海津市や交通安全協会と連携して児童の下校時における緊急の見守り活動を行っている。
◆サポート詐欺、あおり運転の対応策について
それぞれの対応要領を記載した広報チラシを作成し、管内ショッピングセンターにおいて、広報啓発活動を実施
交通安全協会や防犯協会に働き掛け、海津市の広報誌の折込チラシとして約12,000世帯に配布
揖斐警察署
要望
児童の通学路の一部が通勤ルートとして使用されているが、児童の安全を守るため通行車両を減らすことはできないできないだろうか。
取組
◆自治会役員会の決議を得て、通学路の一部を「見守りロード」と名付け、通行自粛を依頼するチラシを作成
◆3日間、住民と警察が一緒になって通行車両に通学時間帯の通行自粛を呼び掛ける啓発活動を実施
◆活動した結果、初日に77台であった通行車両は、2日目は18台、3日目には2台と減少。その後も、自治体単独で啓発活動を継続中
加茂警察署
要望
子どもの道路横断時に危険を感じる。
子どもたちが運転手に対して、「横断歩道渡ります」と伝える方法を教えてあげてほしい。
取組
◆従前から加茂署で実施していた児童登校時の見守り活動に加え、交通課による横断歩道横断時の「ハンドアップ活動」を推進
◆従事する警察官は早朝から勤務するため、勤務時間を変更するなどワークライフバランスに配意
岐阜中警察署
提言
高齢者の交通死亡事故を抑止する活動ができないか。
取組
◆岐阜中署独自の施策「命をすくう(救う)スプーン作戦」の展開
管内における過去5年間の交通死亡事故等を分析し、重点対策地区を設定
重点対策地区を中心とした交通事故抑止対策を推進
◆交通死亡事故の共通点である高齢者、買い物、道路横断に基づき、高齢者の利用が多い病院やスーパー等で自治会と共に、歩行者映像シミュレータを使用した注意喚起を実施
(3) 全体講評
警察本部長講評(要旨)
御発表いただいた取組は素晴らしい内容で、我々がやるべきことを再確認するとともに、方針を示していただいたと感じました。
警察署協議会委員の皆様から御提案をいただいたことを各警察署が真摯に受けとめて、失敗を恐れずにすぐに実施し、その効果を住民の皆様や周囲の機関から意見を聞き、効果を確認してより良いものにしており、さらには、その取組を一回で終わることなく、継続的・永続的に続けられる仕組みや体制が作られていることに大変驚きました。
本日の討議は警察全体で真摯に受け止め、警察本部の各部門、警察署の仕事に活かすことを約束し、今後も継続して県民の皆様に「警察官の姿を見せる活動」を実施して安全安心の確保に取り組んでまいります。
矢橋委員講評(要旨)
揖斐警察署協議会の発表を聞いて、警察署協議会で意見が出て、かつ、住民と共に活動を行った結果が数値として表れており、民意を反映した最高の事例です。
警察署協議会は、民意を聞く場だと考えておりましたが、民意を聞く場だけでなく、実践する場になっていることが大変素晴らしいと感じました。
佐々木委員講評(要旨)
本日は大変有意義な発表でした。岐阜羽島警察署協議会の発表について、お年寄りにとって園児の声は、私たちが話す声と違って心に残りやすいと思います。非常に良い取組だと感じました。
今後とも警察活動に関して、地域住民の代表として忌憚のない意見、要望を警察に伝えていただくとともに、警察の良き理解者であり、協力者であっていただきますようよろしくお願いいたします。
林正子委員長総括(要旨)
皆様からの御発表を受けて、警察署協議会の有効性、実効性のある活動をまざまざと教えていただいたように思います。
具体的に地域の方々が抱いている問題点をしっかりと警察署の方々と共有して、一方的なお願いだけではなく、地域のそれぞれの業種や立場の方々が、警察署と連携して実効性のある取組をしていただいているということが、非常に心強く思いました。
警察官の使命感や誇りの醸成にも繋がっている警察署協議会の活動ではないかと感じます。
皆様の御意見や活動が、警察活動へ反映されるように公安委員会としましても、できる限りの努力を重ねていきたいと思っております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(4) 講話
テーマ 「犯罪実行者募集情報(通称:『闇バイト』)の現状と対策」
講師 生活安全部サイバー犯罪対策課長