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縄文時代の土器棺墓がみつかりました!【芥見町屋遺跡】
令和5年度芥見町屋遺跡発掘調査成果紹介その2
当遺跡では昭和47年の水路工事に伴う調査を皮切りに、これまでの調査で弥生時代から近代にかけての遺構(いこう)が確認されていました。今年度の調査では、今までみつかった中で最も古い、縄文時代の遺構を確認しました。
縄文土器を掘り出す作業の様子
みつかった遺構は縄文時代晩期の深鉢(ふかばち)を穴の中に横倒しの状態で据えたもので、「土器棺墓(どきかんぼ)」というこの時期のお墓の1種とされています。通常蓋となる別の土器と一緒にみつかることが多いのですが、今回のものは1つの土器しかありませんでした。また、底の部分の破片がなく、底が抜けた状態で埋められたと考えられ、土の重みによって潰れた状態であることがわかります。
今回の発見によって、これまで知られていた芥見町屋遺跡における人々の活動が始まった時期が遡ることになり、地域の歴史を知るうえで貴重な発見となりました。
穴に据えられた縄文土器の様子