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明徳遺跡の調査成果を紹介します
所在地
養老郡養老町石畑・鷲巣(ようろうぐんようろうちょういしばた・わしのす)
地図<外部リンク>
時代
弥生時代から中世
発掘区遠景(北から)
発掘状況
明徳遺跡は、養老山地東麓に広がる扇状地の扇端部に立地しています。調査では遺物が良好に残存する遺物包含層と弥生時代末から古墳時代初頭の竪穴建物13棟、掘立柱建物3棟、溝11条をはじめ、弥生時代後期から古墳時代前期にかけての遺構や遺物を確認しました。
A区全景(西から)
B区全景(西から)
C区全景(東から)
D区全景(西から)
竪穴建物
弥生時代後期から古墳時代前期の竪穴建物13棟を確認しました。このうち竪穴建物(SI13)の床面からは土師器の台付甕と器台が横に倒れた状況、赤彩された壺がつぶれた状況で出土しました。廃絶前の建物で何らかの祭祀を行っていた可能性があります。
竪穴建物土師器出土状況(南西から)
溝
弥生時代後期から古墳時代前期の溝11条を確認しました。このうち溝(SD5、SD6)からは、壺や甕など大量の土師器の破片が集中して出土しました。あらかじめ土器を割って溝に廃棄したと考えられます。溝には水が流れた痕跡がなく、何らかの祭祀に関わる行為であった可能性があります。
溝土師器出土状況(南西から)