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片山城跡(かたやまじょうあと)
所在地
揖斐郡池田町片山、大垣市青墓町
地図<外部リンク>
時代
中世
片山城跡発掘作業風景(北から)
発掘状況
片山城跡は大垣市と池田町の間にある「円興寺道」と呼ばれる峠道の西側にあります。戦国時代末期、織田信長の家臣である不破光治(ふわみつはる)によって築かれたとされる山城です。南北に伸びる尾根に曲輪(くるわ)が並び、曲輪間の所々に堀切(ほりきり)や竪堀(たてぼり)が設けられ、敵が侵入しにくい構造になっています。平成8年に行った発掘調査では城跡に関連する遺構は確認できませんでしたが、縄文時代から近世にかけての遺物が見つかっており、古くから人々がここを往来していたことを裏付ける証となっています。
出土した遺物
発掘調査では、縄文土器、石器、陶磁器、銅銭が出土しました。時代は中世から近世の遺物が比較的多いです。また、発掘区より北へ約500メートルの辺りには市場という地名があり、その辺りに市が立ち往来の人々で賑わったとの言い伝えがあります。出土した12世紀中国の北宋で鋳造された銅銭(政和通寶)や中国製磁器はその伝承と関連があるのかもしれません。
渡来銭と中国製磁器