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須賀っとサロン

須賀っとサロン(岐南町)へアドバイザーを派遣しました

 須賀っとサロンでは、月1回の公民館や喫茶店を利用したサロン活動や、支援が必要な地域の人への見守りや訪問等の活動を行っています。活動を行う上で、いかに地域を巻き込んだ活動をするかが課題であることから、地域住民の方々に、サロン活動への理解を深めていただくととも、地域に関心を持ってもらい、住みよい地域まちづくりを推進することを目的とした「須賀っと!地域懇談会」を2月6日(木曜日)に開催しました。

 「ぎふ地域の絆づくり支援センター」では、「岐阜県地域の課題解決応援事業」により、この懇談会に講師として、岐阜協立大学経済学部准教授後藤康文氏を派遣しました。
 当日、参加者は4つのグループに分かれ、3つのグループワークを行ったあと、代表の2グループが発表を行い、最後に後藤先生から講評をいただきました。

当日の流れ

  1. タイムスケジュール説明
    「ようこそ!須賀っと地域懇談会へ」
    • 後藤先生より、本日の進め方についての説明。
  2. グループワーク1(アセスメント)
    「もっともっと知りたい!!須賀の素敵探し」
    ​須賀地域についてどう考えているかをみんなで出しあう(地域アセスメント)
    • あらかじめ準備された社会資源の項目(子供会、公園、スーパー、病院、公共交通機関等28項目)について、各自が「良いところ(強味)」「悪いところ(弱味)」を付箋を利用し洗い出した後、グループで話し合い整理する。
  3. 社協からの説明(ワーカーのアセスメント)
    ​「社協ワーカーは知っている??」
    • 専門家(岐南町社会福祉協議会)からみた須賀地区の「いいところ」「悪いところ」とは。
    • 社会福祉協議会川出ワーカーから見た須賀の状況や課題を発表する。
    • 参加者は、各自(グループ)で整理したものと照らし合わせ、比較する。
  4. グループワーク2(分類)
    ​「ちょっと整理してみよう!須賀の良いところ、もっと良くなるところ」
    • 社協ワーカーの視点での発表を参考に、再度、自分たちが考えた須賀の「いいところ」「悪いところ」を見直す。
    • 「もっと素敵になるところ」を洗い出し、「そうなるには、どうすればいいのか」をグループで考える。
  5. グループワーク3(まとめ)
    ​「暮らしやすい地域を目指して須賀っとすごろく」
    • もっと素敵な須賀となるための設計図(すごろく)を作成する。
    • 「今」があり、「こうだといいね」、「そのためにはどうすればいいのか」を、「スタート」から「ゴール」までのすごろく形式にまとめる。
  6. グループ発表
    「できることから始めよう!!」
    • 代表の2グループが、「すごろく」形式にまとめた結果の発表を行う。
    • 発表では、各グループとも、「もっと素敵になるところ」について、「スタート」と位置付けた項目(例:交流)を選んだ理由、「ゴール」として位置付けた項目(例:地域行事)を選んだ理由、「スタート」から「ゴール」に行きつくまでのプロセス(流れ)を 説明する。

発表内容(抜粋)

スタート「交流」

  • サロン活動に、子どもから高齢者まで参加してほしい。
  • 地域との交流が、中学生になると途絶えてしまう。

プロセス

  • 中学生ボランティアに敬老会に参加してもらう。
  • 中学生の地域活動に対して、ボランティアカードにスタンプが押すことで参加しやすくなる。
  • 夏休みの土曜日に、地域住民、小中学生によるラジオ体操と清掃活動を行う。
  • 中学生のリサイクル活動(年3回)を活かして、高齢者と中学生が交流する行事を行う。
    ゴール「地域行事」
  • 中学生が大人になっても地域行事に参加してもらえるといい。

後藤先生の講評

  • 発表について
    • どのグループもゴールにたどり着く道筋について真剣にご議論いただいた。
    • 各グループ共通のカテゴリカードは「交流」で、「交流」に期待するものを述べられていたが、これは「つながりの希薄さ」をどうやって「豊かなつながり」に変えていくのかという事であり、須賀地域は「人のつながり」を大事にしており、色々な人々が参加しつながることができる地域を目指しているのではないかと感じた。
    • 「つながり、交流」は日常的な行為、「行事」は非日常(単発的)行為であり、これをどうつなげるかが重要である。
      (例)単発的(非日常的)活動であるサロン活動を、どうやって日常的かつ新しい人にも参加してもらえるような活動にしていくか。
  • まとめ
    • 地域の見方はそれぞれ違うので、見る目、視点は、たくさんあってよい。
    • 地域は複雑であり、何から取り組むかは自分たちで決めればよい(住民主体)
    • 地域づくりの主体は住民であるが、同時に住民は客体(社会経済システムの恩恵を受ける側)の面も持っている。
      (例)サロン活動における福祉サービス利用者も主体になれる(支援者、利用者ともに主体と客体の両面性を持っている)。
    • 地域活動では、地域住民による課題探しだけでは不十分で、いいところ探しも大切である。
    • 地域住民のひとりひとりの価値・考え方をどう変えていくのかが重要で、これがゴールに行きつくための大事な肝(福祉教育)になる。
    • 現在の学校における福祉教育を、地域における福祉教育にどうシフトしていくのかを地域のひとりひとりが考える。
    • 単に行事を行うだけでなく、振り返り(リフレクション)を行い、次につなげていくことを(PDCAサイクル)を地域活動に取り入れていくことが重要である。
    • 須賀地域は素晴らしい地域であり、まだまだ可能性を秘めている。
    • 地域活動に取り組む上では、スタート(入り口)とゴール(出口)を決めるだけでなく、出口にたどり着くまでに、何をするのか、何に取り組むのかについて、色々な機会や資源を使うとともに、意図的、戦略的視点をもち活動を行っていくことが肝である。
    • 地域活動に関わる人口総数が減少している現在、システム化、流れを作ることで、やり方をつないでいくことが大切である。

 当日は、地元住民や社会福祉協議会関係者など、31名が参加されました。午前午後に渡る長時間のグループワークでしたが、講師のざっくばらんなお人柄もあり、和気あいあいとした雰囲気の中で活発な話し合いが行われました。
 参加された方からは、「須賀でこんな素晴らしい活動をしていることを知らなかった」「活動に協力していきたい」等の感想をいただきました。

講師の後藤准教授 グループ活動の様子(1)

グループ活動の様子(2)

社会福祉協議会の発表

講師

グループ活動の様子(1)の画像 グループワークの様子(2)の画像 社会福祉協議会担当の発表の画像