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森林とは
一般的には、樹木がある程度集団的に生育している所を森林といいますが、ここでは法律上での森林の定義について紹介しています。
森林として取り扱うもの
森林法(森林に関する基本的な事項を定めた法律)上の森林とは、法第2条において「木竹が集団的に生育している土地及びその土地の上にある立木竹」並びに「木竹の集団的な生育に供される土地」と規定されており、土地とその上に生立している木竹とを一体的に観念して指称しています。
したがって、伐採跡地等で現状は無立木地であっても、その土地をめぐる自然的、経済的、社会的条件から見て森林として取り扱うことが妥当なものについては、森林として取り扱うことになります。
また「木竹の集団的な生育に供される土地」とは、「木竹の集団的な生育に供されることが客観的に適当である」という意味であって、「土地の所有者等の主観的意図にはよらないこと」とされています。
森林として取り扱わないもの
一方、「主として農地又は住宅地若しくはこれに準ずる土地として使用される土地及びこれらの上にある立木竹」は森林に含めないこととされています(法第2条第1項但書)。
このただし書きは、森林状態を呈している場所であっても、森林法の対象として取り扱うことを不適当とするものについては森林として取り扱わない旨を規定しています。
具体的には耕作によるリンゴ畑、ミカン畑や公園、公共施設等の敷地、宗教法人法で規定する境内地及び墓地等が該当します。
国有林と民有林について
次に国有林とは、国が森林所有者である森林(官行造林地を含む)及び国有林野の管理経営に関する法律で規定する分収林(国有林野に国以外の者が造林し、その収益を国及び造林者が分収する契約が結ばれた森林)である森林をいい、民有林とは国有林以外の森林であると定められています。
地域森林計画対象森林について
地域森林計画の対象とする森林(民有林)については、「その自然的、経済的、社会的諸条件及びその周辺の地域における土地の利用の動向からみて森林として利用することが相当でないと認められる民有林を除く」こととされています。
具体的には「近接する森林と森林施業上の関連を有しない0.3ha以下の森林」は対象に含めないこととしています。