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上岩野遺跡
所在地
高山市清見町牧ヶ洞(たかやましきよみちょうまきがほら)
地図<外部リンク>
時代
縄文時代
遺跡遠景
発掘状況
縄文時代中期から後期にかけての集落跡が見つかりました。竪穴住居跡(たてあなじゅうきょあと)・掘立柱建物跡(ほったてばしらたてものあと)・立石群(りっせきぐん)などを確認しました。竪穴住居跡からは大量の土器や石器が出土し、中でも有孔鍔付土器(ゆうこうつばつきどき)、石棒(せきぼう)、土偶(どぐう)などが注目されます。出土した土器には信州系・東海系・西日本系・東日本系などがあり、当時の人々が広く交流している様子がうかがえます。
竪穴住居跡完掘状況
北側の急斜面で見つかった竪穴住居跡です。西側(写真右)の壁面は1m以上の高さがあります。
有孔鍔付土器出土状況
有孔鍔付土器は、底を打ち欠いた状態で、石で囲った炉の中に埋められていました。
石棒出土状況
全長50cmの彫刻のある石棒が住居内床面から出土しました。
調査区全景
深さが1m以上ある竪穴住居跡(6号住居跡)です。埋まったつちの上部から、中期末から後期初頭の土器、下部から中期後半の土器が出土しました。
33号住居跡からは多くの縄文土器が出土しました。これは信州系の土器です。
長さ50cmほどの石が並んで立っていました。縄文時代後期のものと考えられます。
大小16個の埋甕(うめがめ)が出土
埋甕(うめがめ)をもつ竪穴住居跡(6号住居跡)
埋甕(うめがめ)とは
縄文時代中期後半に、竪穴住居内の入口部分に埋められた土器のことをいいます。
土器を埋めた理由にはいろいろな説がありますが、子どもが生まれると胎盤(たいばん)を甕(かめ)に入れて住居の入口部分に埋め、子どものすこやかな成長を願うという説もあります。
上岩野遺跡では器高20cm〜50cmの大小16個の埋甕(うめがめ)が見つかりました。
15号住居跡埋甕出土状況
この遺跡で見つかった最も大型の埋甕です。(器高50cm)。
36号住居跡埋甕出土状況
この住居では2つの埋甕が見つかりました。このように1軒に2つの埋甕をもった住居跡が3軒ありました。
76号住居跡埋甕出土状況
逆位(逆さ)で埋められていた埋甕です。口縁部(こうえんぶ)が波状の土器です。
61号住居跡埋甕出土状況
埋甕の上に板石で蓋がしてあり、土器内部の上の方には土が入っていませんでした。