本文
有害使用済機器の保管等
1.有害使用済機器
有害使用済機器とは、「使用を終了し、収集された機器(廃棄物を除く。)のうち、その一部が原材料として相当程度の価値を有し、かつ、適正でない保管又は処分が行われた場合に人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがあるものとして政令で定めるもの」で、具体的には令第16条の2に規定する機器です。
「使用を終了し」とは、機器が全体として機能せず、かつ本来意図されている用途として使用できない状態になっていることです。なお、部品等の機器の一部のみが使用可能であっても、機器が全体として機能していない場合にあっては、使用が終了していることとなります。
ただし、仮に機器の一部が機能しない場合であっても、修理が予定されている場合は、「使用を終了」しているとはなりません。「収集された」とは、機器が行為として収集されたことをいい、有害使用済機器になる前の機器の所有者等自らが有害使用済機器の排出者となる場合は、「収集された」こととはなりません。
2.有害使用済機器の保管及び処分の基準
1.有害使用済機器の保管に当たつては、次によること。
イ.保管は、次に掲げる要件を満たす場所で行うこと。
- 保管の場所の周囲に囲いが設けられていること。
- 環境省令で定めるところにより、外部から見やすい箇所に有害使用済機器の保管の場所である旨その他有害使用済機器の保管に関し必要な事項を表示した掲示板が設けられていること。
ロ.保管の場所から有害使用済機器又は当該保管に伴つて生じた汚水が飛散し、流出し、及び地下に浸透し、並びに悪臭が発散しないように次に掲げる措置を講ずること。
- 保管する有害使用済機器の荷重が直接囲いにかかり、又はかかるおそれがある構造である場合にあつては、当該荷重に対して当該囲いが構造耐力上安全であること。
- 屋外において有害使用済機器を容器を用いずに保管する場合にあつては、積み上げられた有害使用済機器の高さが環境省令で定める高さを超えないようにすること。
- 有害使用済機器の保管に伴い汚水が生ずるおそれがある場合にあつては、当該汚水による公共の水域及び地下水の汚染を防止するため、保管の場所の底面を不浸透性の材料で覆うとともに、油分離装置及びこれに接続している排水溝その他の設備を設けること。
- その他環境省令で定める措置
ハ.保管の場所において騒音又は振動が発生する場合にあつては、当該騒音又は振動によつて生活環境の保全上支障が生じないように必要な措置を講ずること。
ニ.保管の場所における火災の発生又は延焼を防止するため、有害使用済機器がその他の物と混合するおそれのないように他の物と区分して保管することその他の環境省令で定める措置を講ずること。
ホ.保管の場所には、ねずみが生息し、及び蚊、はえその他の害虫が発生しないようにすること。
2.有害使用済機器の処分(焼却、熱分解、埋立処分及び海洋投入処分を除く。)又は再生に当たつては、次によること。
イ.処分又は再生の場所から有害使用済機器又は当該処分若しくは再生に伴つて生じた汚水が飛散し、流出し、及び地下に浸透し、並びに悪臭が発散しないように次に掲げる措置を講ずること。
- 有害使用済機器の処分又は再生に伴い汚水が生ずるおそれがある場合にあつては、当該汚水による公共の水域及び地下水の汚染を防止するため、処分又は再生の場所の底面を不浸透性の材料で覆うとともに、油分離装置及びこれに接続している排水溝その他の設備を設けること。
- その他環境省令で定める措置
ロ.処分又は再生に伴う騒音又は振動によつて生活環境の保全上支障が生じないように必要な措置を講ずること。
ハ.処分又は再生の場所における火災の発生又は延焼を防止するため、有害使用済機器がその他の物と混合するおそれのないように他の物と区分して処分又は再生することその他の環境省令で定める措置を講ずること。
ニ.イからハまでに掲げるもののほか、前条第一号から第四号までに掲げる機器が有害使用済機器となつたものの再生又は処分を行う場合には、環境大臣が定める方法により行うこと。
3.有害使用済機器は、焼却、熱分解、埋立処分及び海洋投入処分を行つてはならないこと。
3.有害使用済機器保管等の届出
有害使用済機器の保管又は処分(再生を含む)を業として行おうとする者は、あらかじめ、その旨を当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事に届け出なければなりません。
(1)有害使用済機器保管等の届出
有害使用済機器等保管業者は、有害使用済機器の保管又は処分を開始する日の10日前までに、規則第13条の3第1項各号に掲げる事項を記載した規則様式第35の2による届出書を都道府県知事に提出して届出を行わなければなりません。
また、当該届出書には、規則第13条の3第2項各号に掲げる書類及び図面を添付してください。
【届出書等】
- (有害使用済機器保管等届出書(様式第35号の2)[Wordファイル/20KB]、有害使用済機器保管等届出書(様式第35号の2)[PDFファイル/124KB])
- 添付資料一覧[PDFファイル/99KB]
(2)有害使用済機器保管等変更届
有害使用済機器等保管業者は、届け出た事項を変更しようとするときは、当該変更の日の10日前までに、規則第13条の4第1項各号に掲げる事項を記載した規則様式第35号の3による届出書を都道府県知事に提出して届出を行うことが必要です。
当該届出書には、当該変更に係る場所又は施設に関する規則第13条の3第2項第1号から第5号までに関する書類及び図面を添付する必要があります。
ただし、当該変更に規則第13条の3第1項第1号又は第8号の事項の変更がある場合には、当該変更に係る規則第13条の3第2項第4号又は第6号から第8号までの書類が整った後遅滞なく、当該書類等を添付した届出書を都道府県知事に提出して届出を行うこととなります。
【届出書等】
- (有害使用済機器保管等変更届出書(様式第35号の3)[Wordファイル/17KB]、有害使用済機器保管等変更届出書(様式第35号の3)[PDFファイル/89KB])
- 添付資料
- 当該変更に係る場所又は施設に関する規則第13条の3第2項第1号から第5号までに関する書類及び図面
(3)有害使用済機器保管等廃止届
有害使用済機器保管等業者は、当該届出に係る有害使用済機器の保管又は処分の事業の全部又は一部を廃止したときは、当該廃止の日から10日以内に、規則第13条の11各号に掲げる事項を記載した規則様式第35号の4による届出書を都道府県知事に提出して行う必要があります。
【届出書】