本文
今年度の明徳遺跡の発掘作業が終了しました
明徳遺跡発掘作業概要報告
明徳遺跡(みょうとくいせき)
明徳遺跡(みょうとくいせき)の今年度の調査は5月から8月まで行い、竪穴建物3棟の他、溝や土坑などを確認しました。
竪穴建物は、一辺が約4mの規模で、建物の周囲をめぐる壁際溝が見つかりました。またそのうちの1つからは、床面に置くようにして壺と高坏が出土しました。
発掘区の南端部では、遺構・遺物数とも少なくなることから、今回の発掘区が当時の集落の南限であったと考えられます。
遺物が出土した竪穴建物(西から)
今回の調査での主な出土遺物は、土師器の高坏や壺、甕などの土器の他、少数ですが石器や金属製品も出土しました。出土した土器のほとんどが弥生時代末期から古墳時代初めに属すると考えられ、赤彩が施されたものや口縁部に装飾が見られるもの、体部に様々な文様のついたものが出土しています。今後、詳細な検討を行っていく予定です。
赤彩が施され、口縁部に装飾が見られる土器