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木造金剛力士立像(新長谷寺)
木造金剛力士立像[もくぞうこんごうりきしりゅうぞう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 関市長谷寺町 |
所有者 | 新長谷寺 |
指定年月日 | 平成28年2月23日 |
吽形
阿形
- 時代:鎌倉時代
- 員数:2躯
- 像高:阿形、吽形ともに253.0cm
阿形は大きく目を開き、口を開く表情がその特徴。顔を斜め右に向けつつ上半身は裸である。吽形は、阿形とは逆に口を閉じている。姿勢は左右逆である。両像ともにヒノキ材の寄木造で、表面がひび割れしないよう内部は刳り抜かれ、目には玉眼がはめ込まれている。現在はほとんど残っていないが、当初は彩色がなされていた。
本像は、適度な憤怒の形相で、体つきも量感豊かで力がみなぎっている。しかも筋肉表現は極端に誇張されておらず、衣のしわの表現も自然で柔らかい。本像の制作者、制作年代等の記録は見つかっていないが、その造形の様式や表現方法などから判断して、建長八年(1256)の制作と記録の残る横蔵寺の国重要文化財「木造金剛力士立像」(揖斐川町)とほぼ同時期かそれ以前に造られたものと推測される。また、後補材が少なく、当初の造形をよく残している。