本文
各務原市川崎団地自治会
各務原市川崎団地自治会(自治会)
活動団体名
各務原市川崎団地自治会
活動地域
各務原市川崎団地自治会ボランタリーハウス「庵」
活動場所
ボランタリーハウス「庵」
地区の概要
昭和41年頃から山間を切り開いた地域で分譲が始まり、近隣の企業の従業員向けにアパートも建設されていった。多くの子育て家庭で賑わい、地区内にはスーパーがあったが、子どもたちが巣立ち外に家を持ち、次第に高齢者が増えていった。
今は、71世帯、約200人が住む。71世帯のうち42世帯が65歳以上の高齢者世帯である。
地域助け合い型の移動支援活動について
1.活動のきっかけ
- 平成27年10月、各務原市のコミュニティバス路線が再編されるという話があり、「移動手段に困っている高齢者の足の確保」をこの地域の課題とし、その解決方法について考えていくこととなった。
- コミュニティバスのバス停(市民球場前)からこの地域へは、ふれあいタクシーを利用する必要があるが、予約は1時間前にすること、最終が17時15分(平日)であるなどの制約があり、利用しにくいため、利用者を含めた住民コミュニティを活かして問題を解消する方法はないか検討を進めた。
- 検討にあたって、NPO法人全国移動サービスネットワークのホームページを参考とした。
2.活動の実施に向けて
- 地域内にあるデイサービス「庵」に場所を提供してもらい活動をしているボランタリーハウス「庵」を拠点として解決方法等を考えた。
- 平成28年5月に、ボランタリーハウスのメンバーがふれあいタクシーの利用体験会を行い、利用者の声を集めた。用事や乗継時間を考えてタクシーを予約することが難しいなど、使いづらさについての意見が多く出た。
- 同年6月に、全住民に対して本事業を提案し、利用希望と運転協力についての調査を実施した。
- 同年8月に、名称を「お出かけサロン」とし、ボランタリーハウスのついでに買い物に行く事業をスタートした。「お出かけサロン」の実施主体は、川崎団地自治会とボランタリーハウス「庵」で、毎週木曜日に実施することとした。
3.具体的な活動内容など
- 利用者は、ボランタリーハウス「庵」に集まり、ボランタリーハウスの参加費を支払い茶話会で交流する。その後、空気が和んだ頃を見計らい、買い物希望者は協力者の提供する自動車で近隣のスーパーに買い物に出かける。スーパーでの買い物は利用者自身で行うこととし、同行者(運転手)は遠くから見守る形をとっている。
- 協力者は、「地域内に困っている人がいるのであれば可能な限り協力をしたい」と運転や自動車の提供(ガソリン代含む)の対価を求めていない。こうした地域住民の想いが、本事業を実行に移せた大きな原動力となっている。
- その他、家庭菜園をしている方々がボランタリーハウス開催に合わせて朝市を行うなど、移動の他にも買い物を支援する動きも出てきた。また、この取り組みを進めていく中で、地域内に新しい関わりができはじめ、バスで旅行に出かけるなど住民同志の交流を深めるようになった。
茶話会の様子
乗車の様子
買い物の様子
帰宅の様子
課題と今後の展望
- 住民ニーズを聞き取り、利用拡大するか検討していきたい。
- 小地域で行なう夢を実現プロジェクト助成金交付要綱(各務原市社会福祉協議会実施)に、「3年後には事業効果を精査し検討するものとする。」とあるため、事業効果の向上に向けて地域住民の声を聞き、検討する必要がある。