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加茂郡八百津町久田見地区自治会

「加茂郡八百津町久田見地区自治会」への交流学び合いに関する取組

加茂郡八百津町久田見地区自治会が、「祭り」の担い手育成、伝統文化継承等の先進的な取組をしている滋賀県長浜市曳山博物館を訪問し、交流学び合いを行いました。

平成27年11月8日(日曜日)、八百津町久田見地区自治会が滋賀県長浜市にある「曳山博物館」を訪問し、中島誠一博物館長から「長浜曳山祭り」の伝統文化継承等の取組内容を聴講し、意見交換をする交流学び合いを行いました。
久田見地区では、毎年4月に豪華絢爛な山車を引出し、古式ゆかしい時代絵巻を繰り広げる「久田見祭り」が開催されます。そのありさまは、王朝時代の一大絵巻を見ていると言われるほどで、糸切りからくりの技法は、国の無形民俗文化財として選択され、久田見祭山車は、岐阜県の重要有形民俗文化財に指定されています。
過疎化による人手不足と高齢化により、山車の運行や糸切りからくりの製作が困難となってきていること、笛太鼓を演奏する拍子方の確保が地域内では難しく都市部の親戚縁者を頼んでいる状況で今後の運営が懸念されること、郷里を離れた親戚縁者に役者等を頼んでいることから、本楽の天候により開催の是非が問われること等の課題があります。

「長浜曳山祭り」は、国指定重要無形民俗文化財に指定され、平成28年秋ユネスコ無形文化遺産登録を待つ都市の祭礼です。
人々が祭りという目的を達成するために結束し、構成する儀式を長年にわたって守りながら現在に伝えている「長浜曳山祭り」の取組や伝統文化継承の状況を中島館長からお話しいただきました。

中島館長からは、「祭りがマチをつくる」をテーマに

  • 祭りの生い立ちや特徴をよく知ることが大事である。
    豪華な曳山、子ども狂言(歌舞伎)、支える山組、享受する市民たちがともに祭りを継承してきたということを知り、継承の大切さを再認識できる。祭りを守ろうと士気が向上する。
  • 多くの人に祭りを見てもらうために情報発信する。
    観覧者が増えると同時に、祭りを担う地域住民の意識も向上していく。見てもらうことで、交流が生まれ、参加したいという人も出てくる。祭りを愛する人は、大勢いる。地域だけで行うのは困難となってきているのであれば、参加したい人を公募することも案である。
    等の参考となるお話しがありました。
    その後、展示されている本物の曳山や修理を行う「修理ドッグ」等を中島館長の説明により見て回り、質問や意見交換が活発に行われました。
    「曳山博物館」は、曳山の文化の普及や伝承・保存という大事な役目を担っており、コンセプトのとおり「創造し発展する地域博物館」であると認識する機会となりました。

八百津町久田見地区自治会の方々からは、

  • 祭りの原点や意義等の共有化を図り、ハード面のみならずソフト面での啓発活動も重要であると認識できた。
  • 守るべき伝統は崩さず、改善すべきは改善している点に感銘を受け、我々も前向きな考えを持って、400年続いている伝統を守っていきたいと強く思った。
  • 日頃の懸案事項を、今までの固定観念を外して考える事ができ、課題解決の一端が見え今後の協議に大いに役立つと実感できた有意義な「交流学び合い」となった。などの感想がありました。

交流学び合いの様子

中島館長の講演の様子 館内での意見交換の様子
中島館長の講演の様子の画像 館内での意見交換の様子の画像