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展示(10)日焼遺跡(高山市上切町)
概要
日焼遺跡は、上切寺尾古墳群と重複する遺跡で、縄文時代早期の煙道付炉穴(えんどうつきろあな)、縄文時代中期の竪穴建物、古代の竪穴建物、掘立柱建物、礎石(そせき)建物などを確認しました。このうち、仏堂と考えられる古代の礎石建物では、鏡が埋納されており、螺髪(らほつ)や多口瓶(たこうへい)、鉄鉢(てっぱつ)形土器など遺構の性格を示す資料が出土しました。
日焼遺跡出土の遺物
遺物の紹介「八稜鏡」
日焼遺跡から出土した八稜鏡(はちりょうきょう)は出土位置から仏堂と考えられる礎石建物の鎮壇具(ちんだんぐ)と推定されます。鏡の背面に、鳳凰と瑞花唐草文(ずいかからくさもん)をそれぞれ2個ずつ配置することから瑞花双鳥(ずいかそうちょう)八稜鏡と呼ばれています。鏡は、直径10cm 前後のものが多いですが、日焼遺跡の鏡は15cm4mmと大型であることも特徴として挙げられます。