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展示(9)国分寺遺跡(大垣市青野町)
概要
国分寺遺跡は濃尾平野の北西部に位置し、国史跡「美濃国分寺跡」及びその周辺に広がる遺跡です。古来より東西交通の要衝とされてきた地域で、当遺跡の南には、江戸時代の中山道、東山道(古代の官道)と推定される道が通っています。調査の結果、主に古代の遺構や遺物を確認しました。これらの遺構や遺物は国分寺の寺域外における活動の一端を考える上で、重要な資料と考えられます。
国分寺遺跡出土の遺物
遺物の紹介「墨書土器」
墨書(ぼくしょ)土器は、土器の裏面や側面に墨によって文字や人面などの絵画や文様・記号などを記したものです。国分寺遺跡から出土した墨書土器には、奈良時代の須恵器(すえき)に「僧」、平安時代の灰釉陶器(かいゆうとうき)に「寺」や「佛」(仏の旧字)など、寺院に関連する文字が記されていました。これらの遺物から、奈良時代から平安時代にかけての宗教的な施設が存在したことを示し、美濃国分寺に関連する遺物と考えられます。