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動物由来感染症について

動物由来感染症とは

「動物由来感染症」とは動物から人に感染する病気の総称です
人と動物の距離が近くなるほど、動物由来感染症に感染する可能性が高くなります。
動物由来感染症には人も動物も重症になるもの、動物は無症状で人が重症になるもの等、病原体によって様々なものがあります。

動物由来感染症の例

動物種 動物由来感染症
パスツレラ症、皮膚糸状菌症、ブルセラ症、ノミ刺咬症、疥癬、回虫症、サルモネラ症、カンピロバクター症、コリネバクテリウム・ウルセランス感染症、カプノサイトファーガ感染症、レプトスピラ症、SFTS、狂犬病(※1)、Q熱、エキノコックス症他
猫ひっかき病、パスツレラ症、皮膚糸状菌症、トキソプラズマ症、ノミ刺咬症、疥癬、回虫症、サルモネラ症、カンピロバクター症、コリネバクテリウム・ウルセランス感染症、カプノサイトファーガ感染症、SFTS、狂犬病(※1)、Q熱、エキノコックス症他
小鳥 オウム病、クリプトコックス症他
げっし目
(ねずみ等)
レプトスピラ症、腎症候性出血熱、皮膚糸状菌症、野兎病他
爬虫類(カメ)

サルモネラ症他

※1我が国で病原体が長期間発見されていない感染症

(1)回虫の画像(2)ネコの咬傷によるパスツレラ症の1例(フレグモーネ)の画像(3)グラム染色を行ったパスツレラ属菌の画像

(1)回虫(2)ネコの咬傷によるパスツレラ症の1例(フレグモーネ)(3)グラム染色を行ったパスツレラ属菌
(2),(3)は日本大学医学部臨床検査医学教室荒島康友先生提供

動物由来感染症を防ぐためには

 動物由来感染症を防ぐには正しい知識を持つことが大切です。
 犬や猫などのペットは動物由来感染症の病原体を持っている可能性がありますが、正しい知識を持って行動すれば、感染症にかかる可能性を減らすことができます。
 詳しくはこちら→動物由来感染症ハンドブック2024(厚生労働省) <外部リンク>

 

日常生活で注意すること

  • 動物との過剰なふれあいは避けましょう
  • 動物にさわったら、必ず手を洗いましょう
  • ペットの身の回りは清潔にしましょう
  • 砂場や公園で遊んだら必ず手を洗いましょう
  • 野生動物の家庭での飼育や野外での接触は避けましょう

早めに医師・獣医師などの専門家へ相談しましょう

  • 体に不調を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう
  • 医療機関を受診した際は、ペットの飼育状況や動物との接触状況を医師に伝えましょう
  • ペットも定期健診で病気の早期発見をしましょう

岐阜県内における動物由来感染症の調査

 岐阜県では、県内で飼育されている犬・猫を対象として動物由来感染症病原体等の保有状況や発生状況を調査しています。

   令和5年度病原体保有状況調査ではトキソプラズマ症で血清を用いた抗体検査の結果、犬で44検体中5検体(陽性率約11.4%)猫で30検体中4検体(陽性率約13.3%)で抗体を保有していました。また、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)で犬で191検体、猫で32検体血清を用いた抗体検査の結果、全て陰性であり、犬猫由来のマダニ54検体を用いたウイルス遺伝子検査の結果、ウイルス遺伝子は検出されませんでした。また、動物病院にて診察により、SFTSウイルス感染を疑われた猫の血清3検体についてもウイルス遺伝子検査を実施しましたが、すべて陰性でした。さらに、日本紅斑熱で犬猫由来のマダニ54検体を用いたウイルス遺伝子検査の結果、ウイルス遺伝子は検出されませんでした。トキソプラズマ症については、今後も陽性率について継続的に監視を行い、人への感染予防の啓発につなげます。また、SFTS及び日本紅斑熱については、令和5年度は全ての検体で陰性という結果でしたが、近年国内でも複数報告があることから引き続き調査する必要があります。                                             

 令和5年度サーベイランス調査結果では県内の動物病院10施設における動物由来感染症の報告件数を計上しており、総来院数50,986件中、合計353件(ノミ感染症 162件、回虫症 113件、皮膚糸状菌症 53件、瓜実条虫症 25件)の発生が報告されました。


 調査の詳細については、下記をご覧ください。

令和5年度動物由来感染症予防体制整備事業報告書

令和4年度動物由来感染症予防体制整備事業報告書

令和3年度動物由来感染症予防体制整備事業報告書 

過去の報告書はこちら

啓発資料

関連情報リンク

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