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円空作仏像[えんくうさくぶつぞう](千光寺)

分類 重要文化財
指定別
所在地 高山市丹生川町下保
所有者 千光寺
指定年月日 昭和35年3月30日

木造円空作仏像

  • 一木造彫眼
  • 像高左両面宿儺:88.0cm右不動明王:97.0cm
  • 像高仁王:212.0cm自刻自像:50.0cm弁財天:25.0cm両面宿儺:88.0cm不動明王:97.0cm

 仁王像は、円空の作としては例外的で丸彫り一木彫成の量感のある作品である。仁王像は欠失が少なく、髻は逆上し、口角上がり、牙は2つとも下向している。眼も大きくふくらみ、眼尻は切れ上がっている。
両面宿儺像は、優作の1つである。頭髪逆上、目尻も上がり、力に充ちた2体の像である。鉈[なた]というよりまさかりを横にして握っており、雲形のレリーフの文様のある舟形光背を背にし、像身と等しい高さの岩座に座している。
弁財天は面相、下ぶくれ、すこぶる豊満、女性的な温かさをただよわせ、艶麗な美しさを持っている。
自刻自像は、円空上人の慈悲相が現れた温顔、誠に優しい作品であり、もとは撫で仏として、本堂の隅にあったという。
不動明王立像は、腰を右に曲げている。右手を前方に屈臂[くっぴ]し、剣を執り、左手は垂下[すいか]している。条帛[じょうはく]を懸け、裳[も]を著け、両足をやや開き、垂直に岩座に立っている。