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木造阿弥陀如来坐像[もくぞうあみだにょらいざぞう](住還寺)
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 高山市一之宮町獅子山 |
所有者 | 住還寺 |
指定年月日 | 昭和49年3月6日 |
- 寄木造彫眼
- 像高:97.0cm膝張:67.0cm
この阿弥陀如来坐像は、真宗大谷派の一位山往還寺左に建っている法蔵堂に安置されている。
寄木造の彫眼像で、上品上生印[じょうぼんじょうしょういん]を結び、蓮台に結跏趺坐[けっかふざ]している。ボリュームに富み、安定感があるが、作行は素朴である。中央仏師のものではなく、地方仏師の作と認められる。
彩色像で、今は彩色が大分剥落しているが、法衣の朱は比較的多く残っている。仏身には大きな破損はみられない。蓮台と光背は像と同時のもので、蓮台の蓮弁は少し脱落している。光背は頭光身光形で、頭光は輪郭を蓮華形にきざみ、身光の左右両端には、日月と雲形の彫刻が施されている。制作年代は、室町時代と考えられる。
この像はもとこの村の山下弥陀ヶ洞に安置されていたのを、高山城主金森家4代目頼直が、この村の飛騨一ノ宮水無神社境内に無量光堂を建立してここに遷座したが、かの大原騒動ののち、この神社が両部神道から唯一神道に改められたとき、この寺に移された。