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木造薬師如来坐像[もくぞうやくしにょらいざぞう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 中津川市上野磯前神社 |
所有者 | 上野区 |
指定年月日 | 昭和40年9月7日 |
- 檜材寄木造玉眼漆箔
- 像高:34.0cm
大洗磯神社の御神像としての薬師如来である。元東光山薬王寺の本尊であったというが、明治初年の廃仏令の時、民家に移されていたが、明治10年1月30日に、現在の神社の御神像となったと伝えられている。
檜材、寄木造の坐像で、像高34.0cmという小柄な像である。
蓮華座に結跏趺坐[けっかふざ]し右手は施無畏印[せむいいん]を結び、左手に薬壺[やっこ]を持った通容の姿である。
頭髪はぶつぶつの如来の螺髪[らほつ]ではなく、綿条の異例のもので、簡略化されている。眼は玉眼で、像身は、全容漆箔金色である。顔は丸みに富み、豊頬である。衲衣[のうえ]の線は軽妙で、低い膝元に流れて美しい。
本尊の制作は、室町時代と考えられている。
光背は簡単な円光で、金色、台座は蓮華三重で、何れも後補である。