本文
木造釈迦如来坐像[もくぞうしゃかにょらいざぞう](蔵田寺)
分類 | 重要文化財 |
---|---|
指定別 | 県 |
所在地 | 中津川市坂下 |
所有者 | 蔵田寺 |
指定年月日 | 昭和40年9月7日 |
- 檜材寄木造彫眼
- 像高:46.5cm台座の高さ:54.0cm光背高:79.5cm
明治初年の廃仏令は恵那郡苗木(現中津川市)を中心とした方面は特に厳しく、徹底して行われたために、この地方一帯に仏像は誠に少ない。本像は元、坂下町萬蔵山長昌寺の本尊として尊崇されていたが、明治初年、当時の福岡村下野、良雲山法界寺に移された。その後蔵田寺の復旧に伴い、迎えられて安置された。六角九重の蓮華座に結跏趺坐[けっかふざ]し、法界定印[ほっかいじょういん]を結ぶ釈迦如来像である。螺髪[らほつ]は通例の様式と異なり、線条彫りで、簡略されたもので、釈迦如来像として異例である。材質は檜材、寄木造で内刳[うちぐり]がある。眼は彫眼、面容は面長で、白毫[びゃくごう]には水晶が嵌入[かんにゅう]されている。像身は、金色漆箔、衲衣[のうえ]は補修で、黒色漆塗である。光背は雲状舟形で、内は二重円光である。室町時代後期の作である。