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円空作二十五菩薩[えんくうさくにじゅうごぼさつ]
円空作二十五菩薩[えんくうさくにじゅうごぼさつ]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 飛騨市神岡町和佐保 |
所有者 | 光円寺 |
指定年月日 | 昭和36年3月6日 |
- 一木造彫眼
- 像高中央阿弥陀如来:30.0cmその他:26.1cm〜29.5cm
円空晩年の作で、中央の阿弥陀如来は通様の作である。二十五菩薩は、抽象化が著しく他には見られない群像である。円空の彫刻は、多くは背面に墨書しているが、梵字が多い。この阿弥陀坐像の背面には梵字の他、二十五菩薩、阿弥陀と墨書してある。頭部の背面には、梵字「う」が書かれている。像身の背面梵字は三行で「アラハシヤノ」「アンバンランカンケン」「アビラウンケン」とあり、文殊五字真言、地水火風空、胎蔵界大日如来真言、を意味したもので、円空はこれを好んで墨書した。
いい伝えによると、高原郷をよく濃霧が覆い、農作物、養蚕などに被害をあたえた。そこで、円空が二十五山の頂上の御堂にこもって、この阿弥陀二十五菩薩を造像して安置し、周りの雑木を伐採したところ、濃霧の発生がやみ豊作が続き農民が喜んだという。