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木造十一面観世音立像(宝積寺)
木造十一面観世音立像[もくぞうじゅういちめんかんぜおんりゅうぞう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 美濃加茂市加茂野市橋 |
所有者 | 宝積寺 |
指定年月日 | 昭和37年10月19日 |
- 檜材寄木造玉眼
- 像高:82.5cm
道秀山宝積寺の本尊十一面観音立像は、檜材、寄木造で頭上の化仏[けぶつ]は付植で本尊と同時代の作である。玉眼で円満相、白毫[びゃくごう]は水晶、左手に華瓶[けびょう]を持ち、右手は斜前に垂下[すいか]している。全容はあか塗りで、衲衣[のうえ]の彫りは写実的であり、全体として均斉のとれたまことにみごとな像である。
宝冠、瓔珞[ようらく]、持物[じゅもつ]等が江戸時代の後補であることは惜しい。本尊は鎌倉時代から室町時代にかけての作と思われる。寺伝によれば本尊は江戸時代の中頃、覚照が当寺に入山の際捧持して来たものであるという。