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木造釈迦如来坐像(観音寺)
木造釈迦如来坐像[もくぞうしゃかにょらいざぞう]
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 揖斐郡揖斐川町春日中山 |
所有者 | 観音寺 |
指定年月日 | 昭和53年12月19日 |
- 檜材一木割矧式[いちぼくわりはぎしき]金泥(肉身部)漆塗(衣部)
- 像高:87.0cm
観音寺の本尊千手観音像の右脇侍する与願印[よがんいん]、施無畏印[せむいいん]を結ぶ形通りの釈迦如来坐像である。
檜材で一木割矧式の技法でつくられている。各肉身部は金泥塗、衣部は漆箔が施されている。目鼻立ちをやや小振りにおだやかに刻んでいる体躯の過不足のない肉づけ、浅く流れるような衣のひだの表現、構造や技法共に平安後期の特色をよく示している。
この像は揖斐川町春日長者平にあった長国寺の旧仏で、近世観音寺へ移され、千手像の脇侍に転用されたものであろう。なお釈迦像の像内に墨書銘があって宝暦12年(1766)に修理が行われたことがわかる。金泥や彩色、漆箔、光背、台座などはこの時に補修されたと思われる。