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木造観世音菩薩立像[もくぞうかんぜおんぼさつりゅうぞう](福源寺)
分類 | 重要文化財 |
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指定別 | 県 |
所在地 | 養老郡養老町室原 |
所有者 | 福源寺 |
指定年月日 | 昭和43年3月27日 |
- 檜材一木造彫眼
- 像高:100.0cm台座の高さ:62.0cm
本像は福源寺の本尊である。一木彫成、彫眼、ほとんど直立の姿勢である。全容は、摩擦の跡があり、木肌のみえているところも見られ、幾百星霜を経てきた苦難の様子が分かる。胸部から両足にかけては、墨を塗った修理跡が歴然としている。
全体に彫りは浅くにぶくなっている。眼は細く横の切れも短く半眼でやや中だるみで温和な表情である。瓔珞[ようらく]は体の中央に垂れ下がり長く足のあたりまでのびる。天衣も両腕から下って裾のあたりで両側にはね上がっている。右手は掌をたてて左手に持った未開の蓮に向けている。
頭上の宝髻[ほうけい]は低く造像様式は全体に軟らかで藤原時代の造顕と推定される。